Interview#06タクトピアプログラム参加者のその後〜人生初の海外経験はMITで!?

こんにちは。タクトピアの長井悠です。
タクトピアのプログラムに参加していただいた学生さんが、
その後どのような活動をされているのかを取材してきました!

グローバルな視点や生き方を学んで心に火が付いたあと、
実際に学生さんの行動は変わっていったのでしょうか?
タクトピアとしても生の声を聞かせてもらうのはドキドキです。

それではインタビューを始めましょう!

 

 

今回のインタビューに答えてくれるのは…===============

中内紀江(なかうちきえ)さん
大阪の府立高校1年生。タクトピアが運営した夏のイングリッシュキャンプに参加。今回、お正月にボストンで開催されたMITのPanGEAプログラム*に数少ない日本人として参加。

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*PanGEAプログラムとは?

MITの公認教育団体”Improv-a-Do!”が主催する国際交流プログラムで、世界中から集まる高校生とMITの学生が工学ワークショップに取り組み、共に自分たちの将来について考えることを目的としています。MITの寮に滞在しながら大学生が取り組むようなプロジェクトに挑戦したり、MITのキャンパス見学、ボストン周辺の企業訪問などが経験できるうえ、MITの補助を受けているためプログラム自体は無料という驚きの企画です。

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長井:こんにちは!お久しぶりです。今回MIT(マサチューセッツ工科大学)のPANGEAプログラムに参加してきたということなんだけど、そもそもどうやってプログラムを知ったのですか?

紀江さん:夏のイングリッシュキャンプに一緒に参加した同級生から話を聞きました。タクトピアのFacebookページからシェアされてましたよね?

 

長井:そうですね、無料でMITのプログラムが受講できる貴重な機会だということで、タクトピアが広報のお手伝いをしていました。ただ正直、告知も結構直前だったし日本人で参加を決意する人はいるんだろうかとちょっと不安だったんですよね。

紀江さん:私としては純粋に楽しそうだなと思って。世界中の同い年くらいの子と会えるって、めったにないじゃないですか。どんな子たちなんやろうって。しかもMITに行けるのもさらにレアですよね。高校生のうちにこんな経験は二度とないだろうから、経験しとかな損やろと思いました。

 

長井:ご両親はなんておっしゃいました?

紀江さん:最初は大反対していました。プログラムは無料やったけど、渡航費はかかるし。しかも私、これが人生で最初の海外やったんですよ。そりゃあ心配しますよね(笑)。でもプログラムの運営をしてくれるAnuとIvyは夏のイングリッシュキャンプで直接会っていて安心感もあったし、理系の勉強は好きだからMITに絶対行ってみたかったんです。最後は「まあこんな経験一生できひんよなー」という言葉をもらって、お許しがでました。

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長井:紀江さんの熱意がご両親を動かしたんですね。プログラムにはどんなことを期待して行きましたか?

紀江さん:とにかく楽しもう!と思ってました。世界中から来るみんなの文化の違いを肌で感じたいと。またプログラムの中ではプログラミングとモノづくりを合わせた大きなピタゴラスイッチみたいなマシンを作るのですが、みんながどんなものを作り上げるのかも楽しみでした。

 

長井:そこから、実際に1週間のプログラムを経験したんですよね。一言でどんな経験でしたか?

紀江さん:一言で言えばグローバルチーム、ですね。プログラム中はペアを組んで活動することも多かったのですが、全体でひとつのチームとしてゴール目指して助け合う、という環境でした。参加者の出身国もジョージア(グルジア)・スペイン・モンゴルなど本当にさまざまで、英語のコミュニケーションは苦労することも多かったけど世界の一員になれた、みたいな。

 

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長井:一番嬉しかったことは何ですか?

紀江さん:プログラムももちろん楽しかったんですけど、他の国の子たちと話ができたことが一番です。伝えたい事が伝わった瞬間ですね。MITの寮に滞在できたのも良かったです。みんなで共同生活をしながら卓球したり映画を観たり、本当にくだらないことを話して盛り上がったり(笑)。例えば各国語のスラングを教え合ったりしました。グルジアの言葉がすごく難しかったのが印象的でした。

あと、MITのキャンパスをたくさん回れたのは良かったです。ワークの途中にも「これ以上は無理だ…」と諦めているようなときにMIT生がサッとやってきて「こうしたらどうかな?」ってヒントをくれるんです。こんなふうにふだん勉強できたら最高やなって思いました。

 

長井:逆に一番大変だったことは?

紀江さん:圧倒的に英語ですね。他の参加者がガンガン発言しているなかで、話したいことがあっても言葉が出てこないし単語を知らないことも多かったです。語彙力の差にやられたって感じです。日本の教育だと「受け取る」ことばかりしてるんだなあ、世界は違うんやなあ、と痛感しました。

でも落ち込んでてもしょうがないんで、言葉じゃない手段でたくさん工夫しましたよ。たとえば「こんなことやりたい」というイメージを動画で見せたり。電子辞書もボディランゲージも、とにかく使えるもの総動員で。言葉で伝わらなかったら実際やってみせたらいいんや、と気づきました。それで伝わったときは超キモチイイですよ。そのあと嬉しくて笑顔が止まりませんでした。

 

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長井:紀江さんの前向きなチャレンジが成功した様子が伝わってきます。そんな経験をふまえて、何か自分のなかで変化が起きたな、という実感はありますか?

紀江さん:はい。一番の気づきは、「人前で何か話したり意見をいうことは恥ずかしいと思っていたけど、実は恥ずかしがってることが逆に恥ずかしい」ということです。自分の考えを言えないと逆に驚かれてしまうんですよね。実は結構学校生活でもモヤモヤしていたことがあって…ひとつ発言するのにも、いろいろなしがらみを気にしながら話していたりしてたんですけど、今回の経験を通して「言いたいことは素直な気持ちで伝えるんだ」とスッキリしました。あと「やっぱり近所の方とは挨拶したほうが気持ちがいい」とかも(笑)。

 

長井:身近な生活のしかたまで変化があったというのはびっくりです。では最後に、将来どんなオトナになりたいかを教えてください。

紀江さん:具体的な職業とかは決まってないんですけど、今回関わってくれたオトナたちを見て「自由に発想して、限界を決めずに物事を進められる人になりたい」って思いました。今回のボストン滞在中にはMITだけでなくてシェルなどの企業にも訪問できたんですけど、とにかくみんな自由に楽しそうに仕事をしているんです。ただ好き勝手やっているのではなくて、自分のやりたいこと・目指すことが明確にあるからできんですよね。自分もそうなりたいって、強く思うようになりました。

そのために学校のなかでできることは模索中ですが、きっと新しいチャレンジを企画して実行してやろうと企んでいます!

 

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ありがとうございました。これからも紀江さんの活躍、応援しています!